「自然分娩を希望していたけど、やはり無痛分娩に変更したい!
でも、いまさら無痛分娩対応の病院で、予約が取れないのでは……」
これは、私が最初の出産をする時に、実際に思ったことです。
無痛分娩にしたいと思いつつも、どこの病院もとっくに予約できる時期は過ぎていて、非常に焦りました。
もし貴方が東京に住んでいて、32週前なら、東大病院でしたら間に合うかもしれません。
32週までに妊婦初期検査を受けたら、東大病院で和痛分娩ができるかもしれません。
(ただし、いくつかの条件がありますので、まず電話で確認が必要です。
詳細は東大病院女性診療科・産科 総合周産期母子医療センターまで。)
今回は、私が東大病院で和痛分娩を受けたときの費用とスケジュールを書いてみたいと思います。
気になる無痛分娩の費用
最初に費用について触れておくと、東大病院で出産する場合は、お母さん側と赤ちゃん側の費用の合計が約80万~100万となります。和痛分娩の場合は、特別加算でさらに12万~15万かかります(麻酔時間によります。詳しくはこちらへ。)
私の場合、東大病院で2回和痛分娩しましたが、2回とも約110万円でした。
自然分娩に比べると費用は倍くらいかかってしまいますが、産後の体力回復が早かったり、お産の時に痛くないというメリットがありますので、私は無痛分娩の方が良かったです。
まずは産前検診から。和痛分娩の予約から、出産までのスケジュールの決定まで。
1.まずは32週前までに、産科に和痛分娩を希望する旨を伝えて、予約できるか確認しましょう。
2.予約できると回答があった場合は、妊婦初期検診を予約しましょう。この時、今まで通っていた病院に紹介状を書いてもらいます。紹介状がない場合は、8,900円の追加料金が発生します。
3.妊婦初期検診の日は、担当の医師にも和痛分娩希望と伝えます。医師から和痛分娩に関する資料等を渡されるので、同意書等にサインして次回提出します。
この時、助産師・看護師からは出産手帳を渡されます。バースプラン等の記載もあります。よく説明を聞いて、期限までに記入しておきましょう。
4.37週、38週目辺りから、子宮口の開き具合(子宮口が何センチ開いたか)、分娩室の空き具合等の状況と、麻酔医のスケジュールを調整して、医師と計画分娩の日を決めます。
産前入院から、出産前日まで
5.入院日当日、入院棟の1階で入院の手続きを済ませてから、指定時間までに(大体は13時まで)総合周産期母子医療センターに行きます。入院に必要な持ちもの、注意事項等は、すべて出産手帳に書いてあります。
6.総合周産期母子医療センター入院当日は、分娩室のすぐ隣の病室(一人部屋)で過ごします。特にやることはありません。安静にしましょう。
怒責の声を聞くと、お産が大変ということがよく分かりますし、「和痛分娩でよかった」と実感できる瞬間でもありますね。
いよいよ出産当日
7.出産当日は大体朝7時から点滴(分娩誘発剤)を始め、お腹にモニターをつけます。
規則的にお腹の張りが感じられるようになったら、いよいよ分娩室へ移動です!ドキドキ!!
8.分娩室ではまず麻酔医が、お腹~下半身までを局部麻酔してくれます。
和痛分娩の麻酔は、背骨に穴を開けて管を入れる方法をとります。事前に説明を聞いていても、実際やるとやはり少し怖いですね。私はここが一番緊張しました。
今ふりかえってみると、分娩より下半身の麻酔の方が怖かったです。
あと、背骨に管を入れるよりも、局部麻酔の注射の方が痛かったです。
痛いのはここまでで、残りの分娩は怖くも痛くもないです。
9.お腹の痛みは10段評価で分けられますが、その3、4段あたりを維持するようにコントロールしてくれます。お腹の張りが進み、痛みが強くなったら、助産師に伝えれば薬を追加してもらえます。
10.ここが自然分娩と一番違うところですが、お産が近づいても、お腹の張りは感じますが、痛みはそんなに感じません。
ドラマとかでよく見かける「お産」とは無縁ですね。とても静かにお産できます。
落ち着いて医師・助産師の言うことを聞いて、力を入れたり、呼吸したりしましょう。
小児科の先生も待機してくれているので安心できます。
11.無事にお産が終わったら、3時間ぐらい分娩室で過ごします。
そのまま赤ちゃんにおっぱいを飲ませたり、写真を撮ったりして、家族とゆっくり分娩室で過ごせます。(立ち会い分娩の詳細についてはこちらへ。)
12.産後3時間経過して容態が安定していたら、車いすで病室に移動します。
また、お産当日、赤ちゃんはナースルームで一晩過ごすことになります。
産後一日目
母
13.退院までのスケジュール表が配られます。薬の服用、トイレの回数等を記録します。
看護師が一日数回、悪露、子宮の戻りを確認してくれます。シャワーを浴びていいタイミングも教えてくれます。
食事は看護師がテーブルまで運んできてくれます。一日目はベッドからおりずに安静にしましょう。
ちなみに、私のおすすめはWacoalの骨盤ベルトです。
赤ちゃん
基本的にナースルームで預かってくれます。
ミルクはもちろん、朝の入浴、小児科医の検診、お着替え、寝かしつけまで全部やってくれるので、とても助かります。
産後二日目
14.産後二日目から、赤ちゃんと過ごす時間が増えます。
授乳時間は、完母(完全母乳)か混合(母乳とミルク)かによって決まりますので、きちんと記録します。母乳の出が悪い時は、看護師に相談したり、ずっと吸わせてあげます。
産後三日目
15.昼間は基本的に、赤ちゃんと過ごします。
私の場合、長女の出産時は体力の回復が間に合わず、3日目くらいまでは看護師から「赤ちゃん泣いてますよ~」と呼ばれない限り、ずっと横になっていました。次女の時は回復も早く、二日目から母子同室となりました。
産後四日目
16.産後四日目(経産婦の場合は三日目)になると、母子同室を勧められます。
一人で赤ちゃんの面倒をみるようになるので、質問があればどんどん聞く最後のチャンスです。
母子同室といっても、赤ちゃんは専用のベッドで寝かせるので、緊張することはありません。
産後五日目
17.出産日を0日目として、初産婦は5日目に、経産婦は4日目に退院することになります。
当日は経理が病室まで来てくれるので、精算を終えて、午前11時までに退室となります。
終わりに
今回は、東大病院で無痛分娩を受ける場合の費用と、お産のスケジュールについて書きました。
費用はかかりますが、私はもともとお産の痛みに耐えられる自信がありませんでしたので、無痛分娩を選択して良かったと思っています。
無痛分娩は自然分娩に比べ、産後の子どもへの愛情が薄くなると言われることもあるようですが、産後4年以上たった今、こうした実感はありません。子どもの成長が嬉しくて、愛情は日々増していくように感じます。
東大病院の産科の方々はとても親切で真摯です。この情報が貴方の役にたてば幸いです。
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