フィンランド移住に関して、よくこのような質問を受けます。
「フィンランドは英語を話せる人も多いし、英語ができれば十分ですよね?」
「いや、フィンランド語かスウェーデン語(この2つはフィンランドの公用語)を喋れないと社会に溶け込めないから、どちらかは必要ですよね?」
「結局どっちですか??」
というものです。
結論から言うと、現地語が話せるに越したことはありません。
ただし、移住の目的と期間によっては話せなくても大丈夫です。
留学後、現地で就職したい場合は、フィンランド語かスウェーデン語を身につけていると有利です。現地語が話せない人と差別化できるからです。
就職先によっても事情は異なりますが、ITエンジニアの場合は英語が話せれば十分だったりします。
ITエンジニアは常に不足していますし、仕事はプログラミング言語の理解があれば十分だからです。
語学力の有無にかかわらず成果を出すことのできる職業では、語学力の優先順位が少し低くなります。
また、グローバル企業のように規模が大きいと、共通語が英語だったりします。
逆に、期間を決めて移住体験してみたい、永住するつもりもなければ、市民権を取る(日常レベルの現地語必須)つもりもない場合は、日常生活レベルの英語でも十分かと思います。
英語も通じない場合は、同時通訳のアプリとか、グーグル翻訳などを活用すれば、日常生活を送るのに支障はないはずです。
一方、現地語がわかれば、移住生活をもっと楽しめるのも事実です。
想像してみてください。みなさまが外国から日本に移住してきた方だとしましょう。
日本語を全然知らないより、日本語をちょっとでも知っていたほうが、日本の文化をより深く理解できて、楽しめますよね。
言語というのはそういうものです。
同じ言語で、同じ世界、同じ情緒を表現して、お互い共有する。これこそ文化そのものです。
ちなみに、私の母親は現地語が一言も話せないのに、65歳でインドネシアに移住しました。
もちろん、英語も話せない、ただのおばあちゃんです。でも、不思議なぐらいインドネシアで普通に生活できていました。
日常の買い物はもちろん、周りの人に助けてもらいながら父親の透析について行ったり、運転手と家政婦とのやり取りまでこなしていました。
「普通のおばあちゃんがどうやって?」と聞きたくもなりますね。
私も一回不思議に思ってコツを聞いたことがあります。
と陽気に言ってました。母親らしい答えでした。
何事も思い込まず、気軽に考えたほうが、案外うまくいくかもしれませんね。
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