フィンランドの高等教育は、大学(Universities)と応用科学大学(Universities of applied sciences)があります。
大学はよりアカデミックよりな教育を提供し、応用科学大学は実践的な教育を提供します。
大学
フィンランドの大学に応募するためには、
- フィンランドの入学試験修了証明書(ylioppilastutkinto)
- フィンランドの入学試験修了証明書に相当する、外国での証明書
- 職業資格
のいずれ一つが必要です。
大学の教育は様々な分野がありますが、その中でも、以下を専攻にした場合は、卒業後専門家として、直接関係する職業に就くことができます。
- 教師
- 法律家
- 医師
- 俳優
- エンジニア
- アーティスト
ただ、社会科学、人文科学等を専攻にした場合は、研究範囲が広いため、直接特定の職業に就くことはありません。
一般的に、研修者、ジャーナリストか、公務員などに就職することができます。
日本の大学と違って、フィンランドの大学は、学士課程で約3年、修士課程で約2年かかります。
もちろん期間はある程度自分で調整することができますが、最低でも年間45単位以上は取得すべきと言われています。
フィンランドの大学に関する詳しい情報は、前のブログをご覧ください。
応用科学大学
応用科学大学での学習はより実用的で、卒業するとそのまま関係する職業に就くことができます。
応用科学大学では、フィンランド語、スウェーデン語、または英語で学びます。
応用科学大学へ応募するためには、
- 職業教育修了
- 後期中等教育修了
- 入学試験修了
のいずれ一つを満たす必要があります。
応用科学大学では、さまざまな分野を学ぶことができます。
例えば、以下の分野を4年間(学習期間+実践期間)学べば、それぞれに対応する資格を取得できます。
分野:天然資源と環境
資格:森林エンジニア、造園家
分野:人文・教育
資格:手話通訳者
分野:文化
資格:音楽家、室内装飾家
分野:観光およびケータリング
資格:ヘッドウェイター、ホテル従業員
分野:社会サービス、健康、スポーツ
資格:助産師、理学療法士、看護師
分野:社会科学、ビジネス、管理
資格:セールスネゴシエーター、マーケティングアシスタント
分野:技術・通信・運輸
資格:自動車エンジニア、海洋エンジニア
「応用科学大学に応募したいがフィンランド語がネックである」
「一年間、自分の専攻について勉強しながら準備したい」
そのような場合は、移民向けの応用科学大学予備教育を1年間無料で受けることもできます。
その場合、フィンランド語はYKIテストでB1またはB2レベルである必要があります。
フィンランドは
- 移民の方で
- 海外で学士課程または修士課程を終了しており
- フィンランドの高等教育に興味を持っている方
を対象に、フィンランド教育文化庁が、SIMHE services (Supporting Immigrants in Higher Education in Finland)を提供しているので、無料でガイダンスを受けることができます。ガイダンスは個人またはグループで受けることができます。
終わりに
フィンランドでは義務教育からはじまり、後期中等教育、高等教育を設けているほか、趣味としての学習も推奨されています。
次回は趣味としての学習についても触れていきます。
コメント