フィンランドは生涯学習が盛んです。そのため「趣味としての学習」をする環境が整っています。
「趣味としての学習」とはその名の通りで、職に就くためのものではありません。
有料ではありますが、下記のような教育機関で学ぶことができます。
- オープンユニバーシティ(avoin yliopisto/avoin ammattikorkeakoulu)
- 夏季大学(kesäyliopisto)、サードエイジ大学(ikäihmisten yliopisto)
- 成人教育センター(kansalaisopisto/työväenopisto)
- フォークハイスクール(kansanopisto)
これらの教育機関は、移民向けにもフィンランド語やスウェーデン語を教えています。
他にも、英語やフランス語などの言語を学ぶこともできます。
また、一定の学習深度になれば、職業資格を取得することもできます。
オープンユニバーシティ(avoin yliopisto/avoin ammattikorkeakoulu)
オープンユニバーシティとは、大学や応用科学大学が、一般人向けに提供しているコースのことです。
誰でも受講することができます。
オープンユニバーシティには様々なバックグラウンドを持つ方々が集まります。
- 時間的な余裕があって、趣味で勉強をはじめた方
- 高等教育を受けるために、特定の科目について勉強している方
- 専門的な知識・経験を深めたくて通いはじめる方
社会性が高いので、フィンランドに移住したら言語の勉強と交流のために、ぜひオープンユニバーシティを受講することをお勧めします。
オープンユニバーシティには入学試験はありません。授業は年に2回開講します。
春季コースへの入学は年初、秋季コースへの入学は夏の終わり頃に受付が始まります。
一つの科目を受講することも、複数の科目からなる学習プログラムを受講することもできます。講義は日中、夜間、週末コースのほか、オンラインコースもあります。
夏季大学(Summer university)
夏季大学は、オープンユニバーシティが提供しているコースの他に、以下のようなコースも提供しているのが特徴です。
- 職業継続教育(täydennyskoulutus)
- 労働市場研修(työvoimakoulutus)
- 入学試験を受ける後期中等教育生徒のための、入学前コース(abikurssi)
- 移民のためのフィンランド語コース
夏季大学のコースは、夏以外の季節でも受講可能です。
サードエイジ大学(University of the third age)
サードエイジ大学とは、主に60歳以上の方向けの大学のことです。シニア限定というわけではないので、参加は誰でもすることができます。
サードエイジ大学では、レクチャー、コースのほか、研修旅行(study trips)も行われます。
「フィンランドの研修旅行ってどんな感じ?」と気になる方は、サードエイジ大学に問い合わせてみてください。
成人教育センター(Adult education centers)
フィンランドには多くの成人教育センター(kansalaisopisto / työväenopisto)があります。
例えば、
- 言語
- 手工芸
- 体育
- 視覚芸術
- 料理
などを学ぶことができます。
成人教育センターでは、移民向けにフィンランド語コースも提供しています。
申し込み方法は様々ですが、春のコースは年初に、秋のコースは夏の終わりに申し込むことができます。
応募期間等については、ご希望の成人教育センターの学生課に直接お問い合わせください。
フォーク・ハイスクール (Folk high schools)
フォーク・ハイスクール(kansanopisto)は、独立した団体等が運営するもので、趣味のコースや職業教育を受けることができます。
フィンランド語を学んだり、準備教育を受けたりすることもできます。また、動物看護師やマッサージ師などの訓練を受けて、職業資格を取ることもできます。
フォークハイスクールでは、短期コース(lyhytkurssi)と長期学習プログラム(pitkä opintolinja)の2つの形態で教育を行っています。
短期コースは誰でも受講可能です。
長期コースは職業訓練を目的とし、6ヶ月から1年の期間で学習を行います。
これらの学習プログラムには、別途申し込みが必要です。申し込み方法等については、ご希望のスクール学生課に直接お問い合わせてください。
おわりに
今回は、フィンランドで趣味としての学習を始める場合の教育機関について簡単にご紹介しました。
移住とは、文化の壁・言語の壁を乗り越えて、新しい世界に飛び込むことです。
新しいことへの関心を持ち続け、新しい環境を楽しめる人は無敵です。
私が好きな言葉に、it’s never too late to learn「学ぶのに遅すぎることはない」があります。
この記事が、あなたが新しいことを始める後押しになれば幸いです。
コメント